炎症の状況などに合わせた診断を実施
COLON DIVERTICULITIS
大腸憩室そのものは無症状であることが多いですが、炎症を起こすと、腹痛や発熱、悪心といった症状が現れることがあります。左下腹部の痛みが特徴的で便秘や下痢が生じる場合も注意が必要です。また、憩室出血の場合、突然の下血が見られ、放置すると大量出血に繋がる可能性もありますので、早急な診断と治療が必要です。憩室の状態を詳細に観察し、炎症や出血の有無を正確に診断します。
患者様の年齢などにも配慮した対応
大腸憩室炎とは、大腸の壁に小さな袋状の突起物である憩室が形成され、炎症が生じる状態を指します。憩室そのものは、加齢や生活習慣によって自然に発生することが多く、便秘が続くと腸内圧が上がり、憩室が形成されやすくなります。通常、憩室は無症状ですが、便が溜まったり細菌が繁殖したりすると、炎症が起こり、憩室炎として現れます。また、憩室炎の主な症状は、腹痛や発熱です。
発熱や食欲不振などの症状が発生
大腸憩室炎と出血は大腸に関連する症状ですが、それぞれ異なるサインを示します。大腸憩室炎は、憩室に炎症が起こることで発生し、主に左下腹部の痛みとして現れます。痛みはしばしば鈍い持続的なもので、軽い圧痛を伴うことがあります。また、発熱や悪寒、食欲不振といった全身症状も現れると、憩室炎の可能性が高まります。また、大腸憩室からの出血は、突然発生しやすい症状です。
長い期間の便秘などについても原因
生活習慣や年齢、遺伝的要因が複合的に関与して発症します。食物繊維の少ない食事を続けている方に憩室が発生しやすいとされています。食物繊維が不足すると、便が固くなり、排便時に強い圧力が腸壁にかかるため、憩室が形成されやすくなります。また、大腸憩室出血は、血管が露出することで引き起こされます。長年にわたる便秘や腸内の不規則な動きも、出血のリスクを高める要因です。
出血が見られる場合には迅速な検査
大腸憩室炎や出血の検査は、早期発見と治療のために欠かせませんので、内視鏡検査を中心に、正確かつ詳細な診断を行います。内視鏡検査は、大腸の内部を直接観察できるため、憩室の存在や炎症の程度を確認するために非常に有効です。肛門からスコープを挿入し、大腸全体を丁寧に調べます。炎症が進行している場合や出血が見られる場合でも、早期にその原因を突き止めることが可能です。
患者様の体調も考慮しながら治療を案内
大腸憩室炎と出血の治療は、症状の重さや患者様の体調に応じて異なります。軽度の憩室炎の場合には安静と食事療法の治療方法をご案内しています。食事療法では、消化に優しい食材を中心にし、食物繊維を徐々に取り入れていくことが重要です。また、腸内環境を整えるために水分補給も欠かせません。出血がある場合には出血の原因となっている憩室を特定し、内視鏡的治療を行います。
