機能性ディスペプシアとは
FUNCTIONAL DYSPEPSIA
以前は神経性胃炎などという病名で内視鏡的所見で問題がないのに胃の不快をなどの症状を認める疾患で知られていましたが、最近では胃など上部消化管機能の障害や低下によって起こる、様々な胃の不快な症状の総称として定義され、2013年には保険診療の適応になった疾患です。
胃や上腹部に不快感や痛みが生じる状態でありながら、内視鏡検査やその他の検査で明確な異常が見つからないことが特徴です。慢性的な胃の不調として影響を与えている一方で、診断と治療が難しいことが知られています。症状としては、上腹部の痛みや不快感、げっぷ、嘔気、胃もたれ、食事中の早期満腹感などが挙げられます。生活の質に大きな影響を及ぼすこともあります。
検査では明らかな異常を認めない場合に疑う疾患の一つ
機能性ディスペプシアとは、胃の不快感や痛み、満腹感、胃もたれといった症状があるにもかかわらず、内視鏡検査やその他の検査で明らかな異常が見つからない状態を指します。消化器官の機能的な問題が原因とされ、ストレスや食生活、生活習慣が大きく影響を与えることが多いです。また、主な症状としては、食後の胃の重さや早期満腹感、胃の痛みや灼熱感などが挙げられます。
痛みがあるが原因がはっきりしない病気
機能性ディスペプシアは、胃の不快感や痛みを特徴とする消化器系の機能障害であり、具体的な原因が特定されないまま、様々な症状が現れることが特徴です。主な症状としては、食後の胃の重さや満腹感が続くことが挙げられます。少量の食事を取っただけでも、胃がすぐに満腹感を感じてしまいあまり食べられず、食事の楽しみを奪う可能性があります。
様々な原因によって多彩な症状が発生
複数の要因が複雑に絡み合っていると考えられています。胃や腸の構造に明らかな異常が見られないにもかかわらず、様々な消化器症状が現れることが特徴です。主な原因としては、胃の運動機能の低下が挙げられます。通常、食物が胃から腸へとスムーズに移動しますが、機能性ディスペプシアの患者様では動きが遅れることがあり、胃もたれや食後の重さを引き起こします。
長年の経験を持つ医師による問診
胃や腸に明らかな構造的異常が見られないにもかかわらず、持続的な消化器症状が現れるため、診断が難しいことがありますので、詳細な問診と腹部エコー検査や胃カメラなど質の高い検査を通じて、他の疾患がないことを確認してから診断をしていきます。患者様の症状や生活習慣について詳しくお伺いし、症状のパターンや発症のきっかけを把握します。機能性ディスペプシアの可能性を高める要因を特定し、他の疾患との鑑別診断を行います。
生活に支障がないことを目指したケア
個々の患者様に合わせた治療が重要となりますので、高度な医療知識と経験を活かしながら治療法をご提案しています。プロトンポンプ阻害薬やヒスタミンH2受容体拮抗薬を使用することで胃酸の過剰分泌を抑え、胃の粘膜を保護します。また、生活習慣の改善も、機能性ディスペプシアの治療には欠かせませんので、消化に優しい食品を選んでいただくようにアドバイスしています。
